南アフリカランド円の為替レート予想

南アフリカランド円の為替レート予想

南アフリカランドの対円相場は、2009年初頭の8円台を底値に上昇基調に転じ、09年以降は11円から13円10年6月以降はより狭いレンジでモミあう展開だ。1ランド、11.50から12円のレンジでもみ合いを予想。

 

景気減速で金利低下。物価下落もランドに逆風

 

南アランドは新興国の中でも高金利通貨として知られ、高水準の金利が投資マネーの流入を後押ししてきた。また金、プラチナなどの貴金属や非鉄金属などの鉱物資源も豊富で、「金価格と南アランドには本来、一定の連動性がある」。

 

ただし、足元では金価格が高騰しているが、南アこフンドは横ばい圏。背景には、景気の停滞と金融緩和の継続がある。南アのGDP成長率は4~6月が前年比3・I%だったのに対し、7~9月は同2・9%増となり、減速局面に入っている。

 

消費者物価の前年比上昇率も3%台前半へとじりじり下降。そのため南ア準備銀行は他の資源国が金融引き締めに動くのとは対照的に、追加の金融緩和に踏み切っている。今年9月には2度目の利下げを実施。政策金利を6.0%とした。

 

金融緩和で高金利通貨としてのうまみは薄れつつあり、さらなる緩和に踏み込めば、反落する可能性もある。

 

南アの景気減速の背景には、「自動車を中心に輸出の鈍化がある」。南アには主に東欧の自動車メーカーの現地工場が多く、ユーロ圏の景気減速が経済のファンダメンタルズを押し下げている。

 

南ア経済が再び成長局面入りするには、ユーロ圏の景気回復が条件だ。景気が持ち直しても、物価上昇、準備銀による利上げへと至るには、時間差が生じる。欧州景気の先行きに不透明感が漂ケ中、南アランドは今後も弱含む状況が続きそうだ。

FX初心者の為の為替情報

中国国家統計局が日本時間11時に発表した中国主要経済指標では、3月消費者物価指数の前年比は5.4%上昇で、予想(5.2%上昇)を上回り、また、1-3月期実質GDPの前年比も9.7%増で、予想(9.4%増)を上回った。しかし、想定内の結果であったことから市場の反応は限定的となり、中国と経済的関係が深い豪州の通貨ペアの豪ドル/円は88円20銭近辺で 揉み合いとなった。その後、消費者物価指数の上昇を受け、中国の金融引き締め観測がくすぶる中で、中国上海総合指数が軟調に推移したこと等を背景にリスク回避姿勢が強まり円買いが優勢。ドル/円は83円70銭近辺から83円29銭へ、ユーロ/円は121円30銭近辺から120円46銭へ、豪ドル/円は88円20銭近辺から87円61銭へそれぞれ下落した。