NZドル円の為替レート予想

NZドル円の為替レート予想

NZドルの為替相場はリーマンショックを境に80円近辺から40円台にまで急落。その後、反発して2010年6月以降は60円付近のレンジで乱高下する展開が続いている。ニュージーランド円の値動きは不透明。対円で乱高下するため投資対象外。

 

ニュージーランドは豪州と経済面で密接につながっており、為替の相関性も高い。実際、数年単位の長期トレントで見ると、対円での為替相場の推移は豪ドルと似通っている。ただし、豪ドルと比べると今後、弱含みで推移するとの見方が支配的だ。それは、「豪州とは経済構造が異なっている」からだ。

 

為替市場の規模小さく投資マネーの影響大

 

オーストラリアは鉄鉱石や石炭などの鉱物資源を豊富に抱え、特に中国への輸出が多い。だがニュージーランドの主要輸出品は農産物で、「中国ブームに乗りにくい」(村田氏)。そのため、豪州に資源需要目当ての投資マネーが流人しやすいのに対し、ニュージーランドヘの資金流入は限定的だ。

 

内需も弱含んでおり、直近に発表された4~6月期のGDP成長率、前期比1.9%増にとどまる。

 

オーストラリアでは昨年10月から今年11月まで、相次いで利上げが実施されたが、ニュージーランドでは7月以降、利上げは実施されていない。中国需要といケ牽引役がない分、経済の成長に勢いが乏しく、今後も為替の上値は重い展開を余儀なくされそうだ。

 

ただ、NZドルは為替市場の規模が小さいため、短期的には投資マネー流入に振られやすい傾向がある。また豪州景気が過熱すれば、連動して買いが入りやすいのも確か。NZドルは、上げ幅は乏しいものの、豪ドルと連動しながら一定のレンジで乱高下する展開の続く公算が大きい。

FX初心者の為の為替情報

中国国家統計局が日本時間11時に発表した中国主要経済指標では、3月消費者物価指数の前年比は5.4%上昇で、予想(5.2%上昇)を上回り、また、1-3月期実質GDPの前年比も9.7%増で、予想(9.4%増)を上回った。しかし、想定内の結果であったことから市場の反応は限定的となり、中国と経済的関係が深い豪州の通貨ペアの豪ドル/円は88円20銭近辺で 揉み合いとなった。その後、消費者物価指数の上昇を受け、中国の金融引き締め観測がくすぶる中で、中国上海総合指数が軟調に推移したこと等を背景にリスク回避姿勢が強まり円買いが優勢。ドル/円は83円70銭近辺から83円29銭へ、ユーロ/円は121円30銭近辺から120円46銭へ、豪ドル/円は88円20銭近辺から87円61銭へそれぞれ下落した。